たもろぐ

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仕事選びに役立つ性格分析

こんにちは、たもです。

 

この仕事は自分に合っているんだろうか・・・と悩んだことはないでしょうか?

もしかしたら、現在進行形で悩んでいる人もいるかもしれませんね。

 

自分に合った仕事を探すために、ひとまず今の仕事を続けてみたり、転職を繰り返したり、エニアグラムのような性格分析をしてみたり・・・仕事の適正を測ることは、多くの人にとって大きな関心事と言えましょう。

 

今回は、仕事の適正を知るのに役立つ性格分析について紹介します。

 

 

1.モチベーションの上げ方を決める2つの性格の型

結論から言うと、仕事の適正は「制御焦点」によってわかります。

「制御焦点」とは、コロンビア大学の心理学者トーリー・ヒギンズ氏とハイディ・グラント・ハルバーソン氏が提唱した考え方で、人間のパーソナリティは

  • 獲得フォーカス(攻撃型)
  • 回避フォーカス(防御型)

の2タイプに分けられ、それぞれにモチベーションの上げ方が異なるとする考え方です。

それぞれのフォーカスに合った仕事の進め方により、仕事のパフォーマンスアップ効果があることが、コロンビア大学などの研究で証明されています。*1

 

 

各フォーカスについて、簡単に説明しましょう。

獲得フォーカスの人は、「利益の最大化」をモチベーションとし、成功や称賛の獲得を目指す傾向にあります。

ある人たちにとっては、高いレベルの仕事とは達成であり獲得でしょう。経済学の用語を借りてくるなら、それは獲得しうる最大限の利益であり、最小限の機会損失(チャンスを見逃さぬようにしていること)のことと定義されるでしょう。このような心の焦点を獲得フォーカス(Promotion Focus)といいます。

引用元:「やる気が上がる8つのスイッチ」ハイディ・グラント・ハルバーソン

 

一方、回避フォーカスの人は、「損失の最小化」をモチベーションとし、失敗や批判の回避を目指す傾向にあります。

また、ある人たちにとっては、高いレベルの仕事とは安定感であり信頼性であると定義づけられるでしょう。このような心の焦点を回避フォーカス(Prevention Focus)といいます。こういう人たちは、危機を回避すること、責任を全うすること、義務感を感じていることをやり遂げることに重点を置きます。

引用元:「やる気が上がる8つのスイッチ」ハイディ・グラント・ハルバーソン

 

通常、人は両方の考え方を持っているそうですが、どちらかのフォーカスの特性が強く表れることが多いようです。

今までの自分の人生を振り返ってみると、自分がどちらのフォーカスが強めか、なんとなくわかるのではないでしょうか。

 

ここからは、各フォーカスに合った仕事について書いていきます。

 

 

2.獲得フォーカス(攻撃型)の人に向く仕事

獲得フォーカス(攻撃型)の人の長所は、

  • 称賛や、うまくいっているという確信によって、どんどんやる気が高まっていく
  • リスクを恐れず行動できる
  • 実験的かつ抽象的な思考が得意。多くのアイデアを生んだり活用するのがうまい
  • 仕事をスピーディーにこなす

となります。

 

こういった長所が生きる仕事は、 

など、変化が激しく、柔軟な発想を求められる仕事が向いているようです。

 

 

3.回避フォーカス(防御型)の人に向く仕事

回避フォーカス(防御型)の人の長所は、

  • 批判や自省により、危機回避のためのやる気が高まる
  • リスクを慎重に評価できる
  • 分析的かつ具体的な思考が得意。細部を見たり、問題ややるべきことの具体化がうまい
  • 仕事を正確にこなす

となります。

 

こういった長所が生きる仕事は、

  • 事務員
  • 弁護士
  • データアナリスト

など、慎重さや具体的な分析力、実務能力が評価される仕事が良いようです。

 

まとめ

今回の記事をまとめると、

  • 人の性格は、獲得フォーカスと回避フォーカスのどちらかが強く表れる
  • 獲得フォーカスの人は、変化が激しく、柔軟な発想が求められる仕事が合う
  • 回避フォーカスの人は、慎重さや実務能力を求められる仕事が合う

でございます。

 

自分の制御焦点に合った仕事を選ぶよう意識してみると、働きやすさが上がるかと思います。

 

ちなみに、私自分は回避フォーカスが強い傾向にありますが、むかし研究開発職をしていた頃は、じっくり腰を据えて進める仕事が多かったので、そのときは働きやすかったなあと感じます。

 

 

自分が獲得フォーカスか、回避フォーカスかをしっかり診断したい方は、こちらの本のに診断テストが載っているので、興味があれば読んでみるといいかもです。

 

また、獲得フォーカス、回避フォーカスそれぞれのやる気の高め方については、こちらの本が参考になります。

 

それでは、よいお仕事ライフを。

 

 

*1:Heidi Grant Halvorson, E. Tory Higgins( 2014) Focus: Use Different Ways of Seeing the World for Success and Influence