たもろぐ

組み込みエンジニアが、エンジニアのキャリアやサイドプロジェクトについて考えるブログです。

人工知能(AI)を支える流行りの技術「機械学習」って何? 2/2

こんにちは、たもです。

 

前回、機械学習の概要について紹介しました。

tamoshu303.hateblo.jp

 

前回までの内容だと、「機械学習がどんなものかはわかったけど、具体的に何ができるの?」と思われる方もいるでしょう。

というわけで今回は、「機械学習で何ができるのか?」ということを紹介していきます。

 

 

高度な画像認識

従来人間の目でしかできなかった難しい認識・判断をするのに、機械学習を用いることで高精度な画像認識や分析ができるようになります。

画像認識は、機械学習の一手法である"Deep Learning"の登場により、大きく飛躍した分野です。

事例としては、

  • 無人レジ。商品を置くと、置いた商品の画像から金額合計を計算する*1
  • 医療支援。内視鏡画像から、胃がんを見つける*2
  • トマト収穫ロボット。自動で収穫すべきトマトを画像で認識し、収穫する*3

あたりですね。農業なんかは高齢化も進んでますし、需要は高そうですなあ。

 

さらに身近なもので、写真の人物の性別変換できるSnapchatというアプリがあります*4。性別変換には、おそらく機械学習を使っているのではと思われます。

 

 

連続データ(時系列データ)の分析、予測

株価データや音声データ、文章などの連続データの分析や予測も、機械学習によって大きく進歩した分野です。

例えば、

ですね。

リンクにも載せたDeepL翻訳は抜群の精度を誇っており、自分もよく利用させてもらっております。

音声データの字幕化は、テレワークやオンライン会議の普及も相まって、需要が高そうっすね。

 

 

その他

上記分類以外にも、いろいろございます。

  • ネットショップのレコメンド機能(この商品を買った人はこんなものも買ってます、といったオススメ機能のこと)*8
  • ゲームの敵キャラAIを育ててくれる、ゲーム開発支援AI*9
  • etc...

ゲームAIを作るのに機械学習を使うとはちょっと驚き。

考えてみれば、ほどよい敵キャラの動作パターンを作るのって骨が折れそうだし、こういう技術が発達すると、ゲーム開発の現場も少しはラクになるかもしれませんね。

 

まとめ

以上、機械学習の応用事例紹介でした。

2012年にトロント大学のジェフリー・ヒントンらが開発したDeep Learningをきっかけに、機械学習は流行しました。

流行のおかげで、近年は初心者向けのチュートリアルや書籍も充実しています。また、機械学習用のツールやフレームワークが多く出ており、開発の敷居もずいぶん下がっています。

今回の記事で興味が湧いたら、勉強してみるのも面白いかもしれませんよ?

 

それでは。

 

参考文献

人工知能(AI)を支える流行りの技術「機械学習」って何? 1/2

こんにちは、たもです。

 

近年、人工知能(AI)や機械学習Deep Learningという言葉がよく聞かれます。

例えば、

などのニュースで、聞かれます。

 

自身も、本職に役立つかと思い機械学習を勉強してました。

今回は、自身の理解確認も兼ねて、機械学習とは何かを紹介できればと。(今さら感はありますが。)

 

 

そもそも人工知能とは

そもそも人工知能(AI)とは何なのか。

実は人によって言うことが定義が変わります。一例として、東京大学の松尾豊先生の言葉を借りると

人工的につくられた人間のような知能、ないしはそれをつくる技術

出典:『人工知能学会誌』より

とのこと。

わかったようなわからないような、ちょっとフワフワした表現ですね。

とはいえ、人工知能というのは色んな概念や技術を内包しているため、フワッとした表現になってしまうのもある程度しょうがない面はあります。

 

では、人工知能(AI)にはどういった類のものがあるのか?

AIはこれまでに3回ブームが来てますが、それぞれ異なった特徴を持つものが主流となっておりました。3回のブームはそれぞれ

  • 第1次AIブーム:推論と探索の時代(1950~1960年代)
  • 第2次AIブーム:知識の時代(1980年代)
  • 第3次AIブーム:機械学習と特徴表現学習の時代(2010年~)

と呼ばれてたりします。

それぞれのブームにおけるAIの大まかな特徴は、

  • 第1次ブームのAI:
    人間が設計したアルゴリズムやルールに沿って、正解を推論したり探索する。
    例)迷路の正解ルート探索

  • 第2次ブームのAI:
    人間が大量の知識やルールをAIに詰め込み、AIはその知識に沿って認識や判断、行動する。
    例)血液検査の結果から感染した細菌を特定し、抗生物質を処方するシステム(MYCIN)

  • 第3次ブームのAI:
    大量のデータから、AI自身が入力データと出力データの関係性を学習し、入力データから出力データを予測する
    例)画像認識、機械翻訳

となります。

ざっくり言えば、第1,2次ブームのAIは、人間が設計したルールで動き、第3次ブームのAIは大量のデータを与えてあげれば自己学習すると言えます。

なお、機械学習は、主に第3次AIブームで主流となった技術です。

 

 

機械学習とは

先ほども言ったように、機械学習はAIを作る技術の一つです。

機械学習は、大量のデータから入力/出力データの関係性を学習し、入力データから結果を予想する技術です。

このままだとちょっとわかりにくいので、少し例を出してみます。

例えば、与えられた画像から、それが猫の画像か、犬の画像かを当てる人工知能(AI)を作るとしましょう。

この場合、画像データ(入力)と、それが何の画像かを表す「ラベル」(出力)をセットでAIに与えます。これにより、AIは「こういう画像だったら、猫の画像」「こんな感じの画像だったら、犬の画像」といったことを学習していきます。

 

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専門的には、これを教師あり学習と言います。「正解」のラベルを学習に使うから「教師あり」、というわけですね。

さて、学習したAIに、今度はラベルなしで猫の画像をAIに与えてみましょう。学習がうまくいっていれば、猫の画像データを見たAIが、「この画像のラベルは猫だ!」と言ってくれます。

 

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これを推論と呼びます。画像データからラベルを「推論」する、というわけです。

※ここで言う推論は、第1次AIブームの「推論」とは別モノになりますのでご注意を。

 

こんな感じで、入力データと出力データの関係性をAIに学習させ、入力データを与えたら妥当な出力データを推論するAIを作るのが、機械学習です。

 

機械学習の手法は色々ありますが、今回は比較的ポピュラーな「教師あり学習」について説明しました。

 

少し長くなったので、今日はこの辺まで。

続きは7/8にて。それでは~。

 

参考文献

3日坊主を防ぐアプリやガジェットを紹介してみるよー

_aんにちは、たもです。

 

勉強や筋トレ、ダイエットなど、ある程度長期間やらないと効果が出ないものってありますよね。こういったものは、いかに習慣化してモチベーションを維持できるかが大事だったりします。

ただ、短期間で効果が出にくいものは変化が見えにくいので、つまらなかったり、すぐ飽きたりするのが人の常。私も飽きっぽいので、習慣化に失敗したものがどれほどあったことか。。。

 

じゃあ良い習慣を身に着けるにはどうしたらよいのか。

というわけで今回は、自分も使っている習慣化に役立つアプリやガジェットを紹介してみますん。

 

Habitify

習慣化アプリといえばコレって感じですな。

習慣化したい行動を最初に登録しておき、1日の習慣を達成したら習慣をタップして記録します。

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Habitify Home画面


Habitifyは、習慣毎に連続達成記録を残してくれます。

これ、「連続達成記録を途切れさせたくない」という心理を煽ってくるので、結果的に習慣化を補助してくれます。なお、習慣をし忘れないようにリマインダも設定可能であります。

過去の達成/非達成はカレンダーで確認できたりします。

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今までの習慣達成をカレンダーで確認

無料版では3つまで習慣を登録することができます。

とはいえ、もうやらなくていい習慣はアーカイブすることができます。アーカイブされた分は無料枠の3つに含まれないので、実質4つ以上の習慣を管理することが可能となります。

※ただしアーカイブした習慣は、達成時に記録するといったことはできません。

 

なお、有料版にすると登録できる習慣は無制限になります。

有料版は月額版と買い切り版の2種類があります。値段はキャンペーン等で変動するようですが、自分が買った2020年4月当時は、月額版が600円/月、買い切り版が4,000円くらいだったかと。

 

 

Oura Ring

習慣化には記録付けが大事なんですが、まあ面倒だと思う人も多いですよね。そういう人にはガジェット系がオススメです。

 

例えば、睡眠や運動に関する良い習慣を積みたい場合は、Oura Ringが良いです。

Oura Ringは、指輪型の睡眠トラッカー 兼 活動量計です。脈拍を見て勝手に今日どれくらい運動したかを記録してくれます。

指輪型のデバイスということもあり、つけててジャマだと思うことはあまりないので、私は基本指につけたままにしてますね。

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ouraring.com

 

 

以下の画像は、Oura Ringのアプリに表示される1日の運動ログです。画像では、推奨値に到達してないのでちょっと運動不足気味っていうのが示唆されてます。

で、これを見ると「まだ運動足りてないのか。もうちょっと運動して推奨値を超えてみようか」という気持ちになるわけです。

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1日の運動ログ画面

 

番外編(カレンダーとシール)

子供の頃、夏休みにラジオ体操をやるよう言われたことのある人は、1日体操する毎にカレンダーのような台紙にシールを貼ってませんでした?あれも習慣の継続には良いんだとか。

やったことある人はわかると思いますが、朝寝坊してラジオ体操に行けなかった日があると、シールが貼られてない日付が台紙に残り、己の怠惰が可視化されてしまうんですね。それが嫌なので頑張って毎日早起きする、という習慣ができるわけです。

 

というわけで、習慣化したいならカレンダーにシールを貼っていったらいいかと。

具体的には

  • カレンダーとシールを買う
  • 家の中で、自分や家族が見えるところに置く
  • 1日の習慣を達成したらシールを貼っていく

をやるといいです。「カレンダーを見えるところに置く」というのがミソです。サボったら自分や家族に丸わかりとなので。

カレンダーを買うのがめんどい場合は、ググれば無料のがいくつか出るので、それを印刷して使うのもOKです。

 

まとめ

というわけで、習慣化を役立つアプリとガジェットの紹介でした。

今回のまとめは

  • 習慣化ならまずはHabitifyを使ってみよう。
  • 記録付けが面倒だ、という人はガジェットを使ってみよう。
    睡眠と運動を計測するならOura Ring。
  • カレンダーとシールの活用も侮れない。アナログ派な方はどうぞ。

でした。

皆さんが良い習慣を量産して、健康維持や理想の追求に役立てもらえれば幸いでございます。

 

ではでは。

マルチタスクでバカになるかもという話

こんにちは、たもです。

 

仕事でも家事でも勉強でも、色んなことを同時並行して進めないといけない、と思う場面があるかと思います。

複数の物事を同時に進めることをマルチタスクと言ったりしますが、マルチタスクできる人って、すごい「できる人感」がありますよね。

対して、自分は複数の仕事を並行して進めるのは大の苦手。マルチタスクできる人に憧れる時期がございました。

 

ただ近年、マルチタスクって実は脳に有害なのでは?という研究があるようでして。

今回はそのあたりを紹介できればと思います。

 

マルチタスクすると、感情が抑えられなくなり、意思決定力も落ちるかも

イギリスのサセックス大学が、75人の成人を対象に、「セカンドスクリーン」に関する調査を行いました。

セカンドスクリ-ンとは、パソコンしながらスマホ、テレビ見ながらスマホするといった、複数のデバイスを同時に使うことです。

事前に被験者のマルチタスクの習慣を聞いておき、MRIで脳を検査したところ、日常的にマルチタスクする人は、脳の前帯状皮質(ACC)と呼ばれる部位の灰白質の密度が小さいことがわかりました。脳のこの部分は、感情コントロ-ル、意思決定、共感、報酬系に関わる部位であります。

つまり、マルチタスクによって

  • 感情をコントロールできなくなり、
  • 意思決定力が落ち、
  • 共感能力が下がり、
  • 報酬(誘惑)に弱くなる。

ということですな。恐ろしい。。。

 

マルチタスクが脳に与えるダメージはタバコや大麻の3倍以上

fuseという会社が出したインフォグラフィック(ポスター的なもの)に、マルチタスクの有害性がまとめてあります。

マルチタスクの有害性についてざっくり内容をまとめると

うーん、散々な結果ですね(笑)

マルチタスクにはクリエイティビティを上げる、なんていう説もあるようですが、総じて害の方が多そうですな。

 

まとめ

というわけで、今回の記事をまとめると

  • マルチタスクは百害あって一利なし。
  • 頭悪くなりたくなければ、シングルタスクしましょ

でした。

 

自分が大学受験生だった頃、予備校の英語の先生が

  • たくさんの参考書を読むな。過去問演習と、ひとつのテキストを丸暗記することに集中しろ

といった主旨のことを口酸っぱくして言っておりました。

今思えば、「色んな参考書を読む、みたいなマルチタスクをやめなさい」というメッセージだったのかもなーと思います。

約1年間教えを愚直に実践した結果、苦手だった英語の偏差値も模試で70超えるようになりましたし。やはりシングルタスクが大事なんだなーと。

 

みなさまも、マルチタスクにはご注意くだされ。

それでは。

 

サイドプロジェクトとして何をやろうかなと迷ったときの意思決定の話

こんにちは、たもです。

 

以前、エンジニアが自信をつけるにはサイドプロジェクトがいいんじゃないか、という話をしました。

ではサイドプロジェクトをやるとして、何をやったらいいかなあと迷ってしまうことってありませんか?

サイドプロジェクトに限らず、会社員の方が会社で企画をするときに何を企画案として挙げるか、またはイラストレーターがどんな絵を描くか迷ったり、といったことはよくあるんじゃないかと思います。

 

今回は個人的な体験を踏まえ、サイドプロジェクトをどうやって決めるかのプロセスをまとめてみました。

サイドプロジェクトに限らず、他の分野にも応用が利くと思うので、参考になれば幸いです。 

 

 

1.まずは候補をリストアップ

サイドプロジェクトとしてできそうな候補を、思いつく限りバーっと書いてみましょう。

エンジニアが個人でやるサイドプロジェクトとして、個人的に思いついたのは

あたりですかね。

 

2.選択基準を決める

続いて、さっき上げた候補をどういう基準で決めるかを決めましょう。特にこれが絶対!という基準もないので、自分がもっとも大事とする基準を並べてみてください。

自分は以下の3つの指標を使いました。

  • マイペースにできるか:
    納期に追われる経験は、会社の中でお腹いっぱいです。やる気があるときはガッツリやり、疲れたときはちょっと控える。マイペースにできるものがいいなと思いました。

  • 成果を数値化できるか:
    モチベーションを高めるには、具体的な目標を立てたり、目標まであとどれくらいあるかを意識する必要がありますが、そのためには成果を数値化できるかが重要となります。

  • 人様の役にたつか:
    これもモチベーション維持のため。人や社会への貢献は、モチベーションを上げることがわかっています。ヘルパーズハイと呼ばれることも。*1

 

3.基準をもとに候補を絞る

2でやった基準をもとに、1で出した候補を絞ってみましょう。

候補の絞り込みには、ピュー・マトリクスというツールが使いやすくておすすめです。 ピュー・マトリクスは、イギリスの製品デザイナー、スチュアート・ピューがつくった意思決定ツールで、キャリアの不安解消について話したときにも使ったテクニックとなります。

ピュー・マトリクスの使い方は、

  1. 最初に横に候補を、縦に基準をならべ、マトリクスを作成します。

    f:id:tamoshu303:20200606160322p:plain

  2. 各マスに1~5のスコアを記入していきます。1が「全く当てはまらない」5が「よく当てはまる」、2~4がその間です。スコアは主観で決めてOKです。
  3. 各基準に対して、重みを設定します。この重みが、先ほどのスコアに掛けられます。重要な基準に大きい重みをつけましょう。
  4. 各基準の重みとスコアを掛けていき、合計スコアを出します。たとえば、自分の場合、webサービス開発なら、
     「マイペースにできるか:5」x「重み:3」 = 15
     「成果の数値化のしやすさ:4」x「重み:2」 = 8
     「人様の役に立つか:4」x「重み:1」 = 4
      ⇒ 合計スコア = 15 + 8 + 4 = 27
    となります。
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  5. 合計スコアがもっとも高いものを選びます。上の表では、webサービス開発とスマホアプリ開発が同着1位です。この場合は、両方選ぶか、別の基準を設けてスコアを再計算します。

といった感じです。これでサイドプロジェクトとして何をやるかが決められましたね、わーい!

※なお、上記のスコア付けは個人の独断と偏見で付けております。人によっては違和感があるかもしれませんが、あくまで例ということで・・・。

 

まとめ

というわけで、サイドプロジェクトとして何をやるか決めるための意思決定の話でした。ピュー・マトリクスを使った今回のテクニックは、色んな分野での意思決定に使えるものなので、ぜひ活用していただければ。

なお、意思決定ツールはほかにもいくつかあるので、それについては記事最後の本を参照くださいませ。

それではー。

 

 

仕事に無関心になったら数年を棒にふるかもしれないというお話

こんにちは、たもです。

 

日々のお仕事お疲れ様です。

仕事してると、ああ今日は面倒だなーとか、やる気出ないなーとか思うことが、誰しも一度はあるかと思います。まあそれでも、皆さん何とか仕事をやっているんだと思います。

しかし、納期がキツい時期が続く、タフな折衝が続く、頑張ってるのに周囲に認めてもらえない、人のフォローばかりさせられるとき、皆さんならどう思いますか?

 

 

「仕事とか、もうどうでもいいわ・・・」と思ってしまうことってないですか?

今回は、仕事に無関心になるのは本当に危険かもよ?というお話と、なってしまったときの対処法を紹介します。

 

 

仕事への無関心の裏にあるもの

仕事がどうでもよくなってくる、すなわち「無関心」の背後には、バーンアウト燃え尽き症候群があるかもしれません。

バーンアウトとは、仕事に一生懸命打ち込んだにも関わらず、期待した結果が得られない不満や徒労感から、意欲を失った状態を指します。*1

たとえば、自分でコードをバリバリ書いて売れるサービスを作るんだ!と意気込んだ新入りエンジニアが、最初は他人が作ったもののテストしかさせてもらえず、新しいサービスを頑張って提案してもダメ出しばかり、なんて状況が続いたりすると、意欲も低下するわけです。

 このバーンアウトですが、1998年のモントリオール大学の研究によると、回復には1~3年を要し、人生において決して少なくない時間がかかるようです*2。なかなか恐ろしい数字ですね・・・。

バーンアウトにならないためには、仕事に過度な期待を抱いたり、周囲の期待に応えようと無理しすぎることに気を付ける必要がありそうです。

 

もしバーンアウトになってしまったら

まずはお疲れ様です。今までかなり頑張って来られたんじゃないでしょうか。

まずは、現在のご自分の状況が単なる疲労ではなく、心身ともに限界であることを認めてあげて、できる範囲でいいので休むのが良いかと思います。

というのも、先のモントリオール大学の研究で、バーンアウトから回復する人には共通して6つの回復プロセスを経ることがわかりました。その回復プロセスとは以下のようなステップになります。

  1. 問題を認め、
  2. 仕事から離れ、
  3. 健康を回復し、
  4. 自分の価値観に疑問を投げかけ(内省)、
  5. 仕事に関して新たな可能性を探り、
  6. (転職も含め)客観的な変化を起こす

というわけで、バーンアウトかもなあと思ったら、まずは上記ステップの1から順番に進んでいくと良いのではないでしょうか。

 

また、組織行動学を専門とするブランダイス大学のモリンスキー教授によれば、仕事以外の分野で情熱を燃やすのもよいとのこと。*3

個人的な意見としても、ちょっと休んで余裕が出てきたら、現実的で小さな目標を立て、それをクリアして自信をつけるのが良いと思います。たとえば、エンジニアの方なら、以下のようなものなんかどうでしょうか。

  1. paizaのスキルチェック問題を解いてみる
  2. 未経験の言語や技術のチュートリアルを走破する
  3. 薄めの技術書を読破する
  4. (余裕がある人向け)アプリ開発など、サイドプロジェクトを始める

もちろん、情熱を燃やしすぎるとまたバーンアウトになる可能性があるので、現実的にできることをやりましょう。現実的な目標を立てるにはちょっとコツが必要だったりします。そのコツについては、オススメの本を記事の最後に紹介します。

 

まとめ

それでは今日の記事をまとめます。

  • 仕事への無関心はバーンアウト燃え尽き症候群)かもしれない
  • バーンアウトになってしまったら、そういう現状を認めて、ゆっくりお休みください
  • 余裕が出てきたら、小さな目標を立てクリアしていくのが良いかと

くれぐれも、バーンアウトには気を付けてください。平和に仕事を続けられますよう。

それではー。

 

 

paizeのスキルチェック問題についてはコチラ

paizaプログラミングスキルチェック | ITエンジニア専門の転職サイト【paiza転職】


計画倒れしない目標の立て方についてはコチラ 

 

自身のキャリアに漠然とした不安を抱えてしまうワケ

こんにちは、たもです。

 

突然ですが質問です。

「あなたは今の仕事内容や給与に満足してますか?あなたにとって理想の仕事って何ですか?」

 

 

そんなことを聞かれると、仕事内容や給料に不満はないけれど、なんとなく「このままで大丈夫なんだろうか?転職とか考えるべき?」とか思ってしまうことってないですか?(自分はよくありました・・・。)

今回は、そんな不安の原因と、不安への対処法を紹介していきます。

 

1.漠然としたキャリア不安の原因

原因のひとつに、「社会的証明の原理」と呼ばれる現象があります。

社会的証明は社会心理学の用語で、意味としては「みんながやるから自分もやる」という心理のことを言います。

転職市場は売り手市場と言われて久しく、転職がめずらしくない世の中になりました。リクナビネクストが、2017年1~6月にリクナビネクスト新規登録者を対象に実施した調査によると、転職経験がある人は20代で2割強、30代で5割を超える結果となっています。*1

多くの人が転職をしている中で、果たして自分はこのままでいいのか?同年代の人に遅れを取りたくない・・・といった心理は、人としては当然のことです。

まして今はSNSが発達し、人の転職報告を聞くことが増えてます。私たちが、社会的証明の原理がより強く働きやすい環境に置かれていることは間違いないかと。

 

2.キャリアの不安を解消するには

周囲の人の転職状況の情報が入るのは、ある程度どうしようもない問題ではあります。とはいえ不安もどうにかしたい・・・。そんなあなたにジャーナリングがよいかと。

ジャーナリングは、頭に浮かんだことをひたすらノートに書き込む行為のことを言います。

ジャーナリングをすると頭のモヤモヤやストレスが減るという効果が期待できます。テキサス大学の研究で、失業者を対象に、毎日20分間のジャーナリングを5日間実施させ、その後8か月の追跡調査を実施。8か月後、ジャーナリングをした人は、そうでない人に比べ、ストレスや悩みが減少し、就職率が40%も高いという結果が出たそうです。*2

 

例えば、転職か、現職にとどまるか、副業を頑張るかで迷ったとします。そのときの悩みや葛藤をひたすら文章に書き起こすもよし。自分の場合は、文章だけでなく、下図のような表も使い、意思決定も一緒にやってみることも試してます。

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ジャーナリング

キャリアの不安が気になる方は、ジャーナリング、試してみる価値はありまっせ。

 

まとめ

キャリア不安の原因と、その対策について紹介しました。

みなさまのキャリアに対するお悩みが少しでも軽くなれば。

それではー。